こんにちは、掃除機選び相談室のYUIです。
売り場で掃除機をお探しの方から、「うちは犬がいるので……」と、少し言葉を濁しながら相談されることがよくあります。
「毛が多くて嫌だ」とはっきり言いたくない方が多いのかもしれません。大好きな家族の一員に対して、ネガティブなことは言いたくないですよね、その気持ち、すごくよくわかります。
そんなときは「そうなんですね、抜け毛が多い犬種ですか?」とお聞きするようにしています。
犬種によって「そんなに抜けないんです」という方もいれば、「もう大変なんですよー」という方もいらっしゃいます。
柴犬をはじめとする抜け毛が多い犬種は、ダブルコートという毛の構造上、年に2回の換毛期に毛が集中して抜けます。
この記事では、そうした犬種の抜け毛対策として、実際にどの掃除機が向いているのかを、メーカーごとの違いも含めてお伝えします。
この記事でわかること
- 柴犬など抜け毛が多い犬種の毛が、なぜ掃除機で困りやすいのか
- 犬の毛に強い掃除機を選ぶときのチェックポイント
- ダイソン・パナソニック・シャープ・マキタ、毛絡み対策の違いを比較表で一覧
- 掃除機の音を怖がるわんちゃんへの配慮
- こんな人は後悔するかも/こんな人にはこれがおすすめ
なぜ柴犬などの抜け毛は掃除機で困りやすいのか
柴犬は「ダブルコート」と呼ばれる、硬めの上毛(オーバーコート)と、ふわふわした下毛(アンダーコート)の二重構造の毛を持つ犬種です。
冬の間に密になったアンダーコートが、夏を迎える前にごっそり抜ける、という換毛期が年に2回訪れます。
ゴールデンレトリバーのような長毛種は、毛が長く一年を通してゆるやかに生え変わり続けるのに対し、柴犬は毛自体は短いものの、換毛期に抜ける量がとても目立つタイプです。
この「短いけれど大量に抜ける」という特性が、床やカーペットに絡みつきやすく、掃除機のブラシにも巻き付きやすい原因になっています。
犬の毛に強い掃除機を選ぶときのポイント
犬の毛の掃除で後悔しないために、チェックしておきたいポイントは次の4つです。
- 毛絡みしにくいヘッドかどうか
- カーペットやタイルカーペットでも吸引力が落ちないか
- ヘッドのお手入れ(ブラシの着脱)がしやすいか
- 掃除機の運転音(音を怖がるわんちゃんもいます)
次の章から、メーカーごとにこの4つがどう違うのかを、比較表と合わせて見ていきます。
メーカー別、犬の毛対策の違い
かるくポイントだけ知りたい方は、この表だけ見ていただいても大丈夫です。ここから先は、それぞれのメーカーについてもう少し詳しくお伝えします。
| 項目 | ダイソン(V12 Detect Slim Complete) | パナソニック(からまないブラシPlus搭載機) | シャープ(SR70A) | マキタ(ノーマルヘッド機) |
|---|---|---|---|---|
| 毛絡み対策 | モーターバー標準搭載、毛絡み防止スクリューツールも付属 | からまないブラシPlus搭載 | 極吸ヘッド搭載 | ヘッドに回転ブラシがなく、そもそも絡まない |
| カーペット・タイルカーペットの吸引力 | 強い | 床は良いが、カーペット・タイルカーペットはやや力不足 | 問題ないレベル | 苦手(別売の「じゅうたんノズルDX」推奨) |
| ヘッドのお手入れ | ワンタッチで楽に着脱 | 着脱にドライバーが必要 | 着脱の際、ベルトを外す必要がある | ブラシ自体がないため手入れの手間が少ない |
| 静音性 | 標準的 | 標準的 | 特に静か | 標準的 |
| ひとことで言うと | 犬の毛対策として一番おすすめ | ブラシは進化したが吸引力に不安あり | 音を気にするわんちゃんにおすすめ | 絡まりの手間はゼロだが紙パックの消費は早め |
ダイソン|V12 Detect Slim Complete が一番おすすめ

犬の毛対策として、正直、一番おすすめなのはダイソン(Dyson)のV12 Detect Slimのシリーズです。
毛が絡みにくい「Motorbar(モーターバー)」クリーナーヘッドが標準搭載されているだけでなく、ソファやペットのベッド、車内など布製品に付いた毛を取るのに便利な「毛絡み防止スクリューツール」も標準で付属しています。
犬だけでなく、猫を飼っていらっしゃるご家庭は、タイルカーペットや絨毯の比率が普通のご家庭よりも多い場合があり、カーペットやじゅうたんの掃除には、やはり、吸引力は必要ですし、ダイソンのように専用のヘッドがあるとなお良いです。
ダイソンV12 Detect Slimは広いカーペットから、わんこのベットにも使える専用ヘッドがついているので、おすすめ、というわけです。
毛絡み防止スクリューツールは、独立したレビューサイトの検証でも、長毛の猫の毛でカーペット・階段・家具に毎日使ってもブラシに絡みつかず、吸引ビンにきれいに回収されたと評価されていました。犬の毛でも同じ仕組みで効果が期待できます。
さらに、ペットの毛並みそのものをお手入れする「ペットグルーミングキット」は別売にはなりますが、装着することもできます。


こちらはあくまでペットのお手入れ用で、お部屋の掃除用ではありません。お掃除に使われる方はいらっしゃらないとは思いますが。

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パナソニック|ブラシは進化したが、正直おすすめしにくい

パナソニックは「からまないブラシPlus」に進化して、さらに髪の毛やペットの毛が絡みにくくなりました。
以前のからまないブラシは、中央が開いていて、そこの部分の吸引力が落ちてしまい、線状にゴミが残るということがありましたが、新しい「からまないブラシPlus」は中央のあきがなくなり、さらに、ヘッドの中で、V字構造で中央に毛を集め、最終的にリブでそぎ落とすことで、ブラシにからまずに吸引されます。
ただ、正直にお伝えすると、吸引力には少し不安があります。
床の毛は吸引できると思いますが、カーペットやタイルカーペットに絡みついた毛には、力不足に感じる場面があります。
毛絡みのしにくさだけを見ればよいのですが、カーペットやラグを敷いているご家庭には、あまり自信を持っておすすめできない、というのが正直なところです。
シャープ|静かさは魅力だが、ブラシの着脱に少しコツがいる

シャープの上位モデルSR70A(EC-SR70A)は運転音がとても静かなので、掃除機の音を怖がるわんちゃんにはおすすめです。
ブラシも「極吸ヘッド」に進化し、ブラシの密度があがったことで、ゴミの吸引力もアップし、毛も絡みにくくなりました。
ただし、ブラシの着脱については、ギアにベルトを掛けてモーターとつなぐ構造になっていて、サッと外せるタイプではありません。
取り付けの際も、ベルトをうまくギアに掛ける必要があるので、最初は少し手こずるかもしれません。
慣れてしまえばできる作業ではありますが、お手入れの手軽さを最優先したい方には、この点は正直にお伝えしておきたいポイントです。
マキタ|ブラシがないから、そもそも絡まらない

意外とおすすめなのが、マキタです。
マキタのコードレス掃除機は「ノーマルヘッド」というブラシのないヘッドを採用しているモデルがあり、回転ブラシ自体が存在しないので、そもそも毛が絡む場所がありません。
ヘッドが軽くコンパクトなのもメリットですし、ペットの餌や砂のような固形物を弾き飛ばさず、効率よく吸い込める点も好印象です。
ただし、カーペットに絡みついた毛の吸引はやや苦手で、別売の「じゅうたんノズルDX」を使うと良いかもしれません。
また、紙パック式の場合は紙パックの消費が早めという指摘もあり、ランニングコストでいうと少し気になるところです。
ヘッドのお手入れの手間を徹底的に減らしたい、という方には検討する価値のある選択肢です。
※紙パックを使用しないタイプ マキタ CL200FD などもあります。
※バッテリーが工具と共有なので、バッテリーなし、掃除機本体のみの CL181FD 本体のみ ものもあります。
掃除機の音を怖がるわんちゃんには
売り場でも、「うちの子、掃除機の音が苦手で……」というご相談をいただくことがあります。
音に敏感なわんちゃんには、比較的静音性の高いモデルを選んであげると、お互いのストレスが減ります。
今回ご紹介した中では、シャープの上位モデルが静音性の面では頭ひとつ抜けている印象です。
掃除のタイミングをわんちゃんがお散歩中や別の部屋にいるときにずらす、というのも、地味ですが効果的な方法です。
掃除機以外にできる換毛期対策

掃除機選びと合わせて知っておいていただきたいのが、換毛期はブラッシングを先にしておくと、掃除の負担がぐっと減るということです。
抜け毛の多くは、床に落ちる前にブラッシングで取り除いてしまえば、そもそも掃除機で吸う量自体を減らせます。
とはいえ、柴犬の換毛期は年2回。抜ける時は抜けます。
それも含めて可愛いところだとは思いますが、コロコロやロボット掃除機なども上手に活用されると良いかと思います。
こんな人は後悔するかも
正直な話をすると、次のような方には、今回ご紹介したモデルの中でも合う・合わないがはっきり出ます。
- 手軽さを最優先したい方:ダイソンV12は毛絡み対策としては優秀ですが、重量は重めです。吸引力の強さで選ぶと、軽さは犠牲になりがちです。
- カーペットやラグを敷いている方:パナソニックの吸引力には少し不安が残ります。
- ヘッドのお手入れを面倒に感じたくない方:シャープはブラシの着脱に少しコツがいります。
- 経済的に紙パックを長持ちさせたい方:マキタは紙パックの消費が早めという声があります。
「なんとなく良さそう」で選んでしまうと、こうしたポイントで後悔しやすいので、ご自身が一番譲れない条件はどれか、一度整理してみてくださいね。
こんな人にはこれがおすすめ
毛絡み対策を最優先したい方には「ダイソン V12 Detect Slim Complete」
モーターバーと毛絡み防止スクリューツールが標準で揃っているので、犬の毛対策としては最も安心感があります。
グルーミングキットも使えます。
掃除機の音でわんちゃんがストレスを感じている方には「シャープの上位モデル SR70A」
静音性が高いので、音に敏感なわんちゃんがいるご家庭に向いています。
ヘッドのお手入れを徹底的にラクにしたい方には「マキタのノーマルヘッド機 CL181FD」
ブラシがないので、そもそも毛が絡む心配がありません。
まとめ
柴犬など抜け毛が多い犬種の毛は、ダブルコートという毛の構造上、換毛期に集中して抜けるのが特徴です。
毛絡み対策を最優先するならダイソン、静音性を重視するならシャープ、お手入れの手間を減らしたいならマキタと、優先したいポイントによっておすすめのメーカーは変わってきます。
パナソニックは毛絡み対策こそ進化しましたが、カーペットやラグのあるご家庭には正直なところ吸引力に不安が残ります。
ご自身とわんちゃんの暮らし方に合わせて、無理なく続けられる一台を選んでいただければと思います。
それでも決められないときは、掃除機選び相談室へご相談ください
今回は柴犬など抜け毛が多い犬種を中心にお伝えしましたが、犬種や毛質、お部屋の環境によっても、合う掃除機は変わってきます。
私は今も売り場に立ちながら、ペットを飼っているお客様のご相談にも日々対応しています。この記事だけでは書ききれない、あなたとわんちゃんの暮らしに合わせたご提案も可能です。
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